製造業の給料って安いの?
製造業に転職したい人で給料に対して不安に思う人も多いかと思います。
結論としては、製造業の給料は安い傾向にあります。
ただし、どのような生活をしたいかによるので、必ずしも給料が良いから幸せとは限りません。そのため、本記事では製造業で働くうえでのメリット・デメリットも紹介します。
転職で製造業が視野に入っている人の参考になれば幸いです。
製造業(メーカー)の種類
製造業は基本的に自社で工場を持ち、製品を他社あるいは消費者に売っている企業になります。
ちなみにキーエンスなどのように自社で工場を持たず、協力会社で製品を製造している会社もあります。
製造業の中でも業界があり、代表的な企業をまとめました。
主な企業 | |
---|---|
食料品 | 明治HD、日本ハム、味の素など |
繊維・衣服 | 東レ、帝人、東洋紡など |
紙・パルプ | 王子HD、日本製紙、レンゴーなど |
化学・ゴム | 三菱ケミカルHD、住友化学、ブリヂストンなど |
石油・石炭製品 | ENEOS HD、出光興産、コスモエネルギーなど |
窯業 | AGC、太平洋セメント、京セラなど |
金属工業 | 日本製鉄、住友電気工業、LIXILなど |
機械器具 | 三菱重工業、ダイキン工業、小松製作所など |
新聞・出版・印刷 | 凸版印刷、大日本印刷、ベネッセHDなど |
その他の製造業 | その他 |
製造業(メーカー)の業界別給料・年収
製造業の中でも業界によって、年収が異なります。利益の出やすい業界程年収が高い傾向にあります。
下の表で気を付けて頂きたいのが、所定労働時間外賃金(残業代)が含まれていることです。
残業代が多いということは残業時間が多い可能性があるということです。
月給 | 賞与 | 年収 | |||||
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所定労働時間内賃金[円] | 所定労働時間外賃金[円] | 合計[円] | 夏季支給額[円] | 冬季支給額[円] | 合計[円] | ||
製造業 | 食料品 | 379,186 | 30,908 | 410,094 | 719,584 | 645,234 | 6,285,946 |
繊維・衣服 | 365,461 | 16,683 | 382,144 | 743,135 | 751,145 | 6,080,008 | |
紙・パルプ | 315,586 | 61,186 | 376,772 | 738,311 | 737,721 | 5,997,296 | |
化学・ゴム | 393,119 | 41,595 | 434,714 | 767,060 | 780,202 | 6,763,830 | |
石油・石炭製品 | データなし | ||||||
窯業 | 363,502 | 33,967 | 397,469 | 854,137 | 856,035 | 6,479,800 | |
金属工業 | 337,529 | 57,719 | 395,248 | 644,123 | 685,004 | 6,072,103 | |
機械器具 | 384,618 | 57,779 | 442,397 | 737,545 | 744,926 | 6,791,235 | |
新聞・出版・印刷 | 387,522 | 84,533 | 472,055 | 461,932 | 518,814 | 6,645,406 | |
その他の製造業 | 389,950 | 41,360 | 431,310 | 754,714 | 727,968 | 6,658,402 | |
製造業平均 | 377,922 | 54,610 | 432,532 | 726,406 | 731,997 | 6,648,787 |
(参考資料:日本経済団体連合会HP「春季労使交渉/賞与・一時金 妥結状況」「定期調査結果」)
製造業(メーカー)と他業種の給料・年収比較
業界別給料比較と同様に、利益の高い業種の方が給料が高い傾向にあります。
特に製造業はモノを作るための材料や設備の維持費がかかるため、手元に残る収益はどうしても少なくなります。そのため、製造業は高給取りになりにくいと言えます。
月給 | 賞与 | 年収 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
所定労働時間内賃金[円] | 所定労働時間外賃金[円] | 合計[円] | 夏季支給額[円] | 冬季支給額[円] | 合計[円] | ||
製造業平均 | 377,922 | 54,610 | 432,532 | 726,406 | 731,997 | 6,648,787 | |
非製造業 | 鉱業 | データなし | |||||
土木建設業 | 468,419 | 59,861 | 528,280 | 843,840 | 759,612 | 7,942,812 | |
卸売・小売業 | 412,108 | 30,394 | 442,502 | 883,691 | 782,778 | 6,976,493 | |
金融・保険業 | 369,127 | 66,250 | 435,377 | 552,422 | 528,723 | 6,305,669 | |
運輸・通信業 | 380,230 | 52,587 | 432,817 | 766,759 | 755,591 | 6,716,154 | |
電気・ガス業 | 377,429 | 78,884 | 456,313 | 718,471 | 748,302 | 6,942,529 | |
サービス業 | 475,682 | 48,111 | 523,793 | 502,517 | 461,239 | 7,249,272 | |
非製造業平均 | 418,088 | 54,452 | 472,538 | 714,628 | 657,897 | 7,042,981 |
(参考資料:日本経済団体連合会HP「春季労使交渉/賞与・一時金 妥結状況」「定期調査結果」)
給料・年収を上げる方法
(1)出世する
出世すると給料が増えます。なぜなら、その分責任が増えるからです。会社との関係がより密になり、成果や貢献を求められます。
出世のメリット・デメリットは「【出世を目指すべき?】生産技術で出世する人の特徴と出世するメリット」も合わせてご覧ください。
(2)収益性の高い業界に転職する
製造業の中でも、業界によって給与水準が異なります。
同じ業務内容なのに、他の会社の方が給料が良いことはよくあることです。
安定して利益を確保できる業界ほど、社員に支払える給料が多くなります。
メーカーの転職には、メイテックネクストがおすすめです。エンジニアに特化した転職エージェントであり、エンジニア求人数No.1だからです。
メイテックネクストの詳細は「【エンジニア転職ならココ】メイテックネクストの対応がひどいのはホント?口コミ・評判を紹介」をご参照ください。
さらに、メーカーの中でも関西ならタイズがおすすめです。関西の優良メーカーの採用シェアはトップクラスです。
タイズの詳細は「【関西メーカーの転職ならココ】タイズの評判は悪い?評判・口コミを調査」をご参照ください。
(3)収益性の高い業種に転職する
製造業はモノを作らなければならないので、維持費や人件費がかさみ、大きな利益を得ることができません。そのため、維持費の少ない製造業以外の業種は利益が出しやすく、給与水準が高い傾向にあります。
業界や業種に関わらず必要とされる人材になるには、市場価値を上げる必要があります。市場価値についての詳細は「【他社でも活躍できますか?】市場価値を知る方法と市場価値を高める方法」をご覧ください。
(4)副業する
まだ副業禁止の会社も多くありますが、ほとんどバレません。バレるほど副業で稼げている場合は、その副業を本業に変えられるレベルです。
昇給に限界を感じている人や出世したくないけど給料を増やしたい人におすすめです。
給料は上がらなくとも、節約や資産運用でお金周りの悩みを解決できる場合もあります。
お金のみらいマップは無料でお金周りの相談ができるので、興味があれば「【押し売り無しの無料FP相談】「お金のみらいマップ」を体験してみた」をご参照ください。
製造業(メーカー)で必要な資格
製造業で働くに当たって必要な資格はありません。業務で必要な資格があれば、都度取れば問題ありません。経験で得られる知識やスキルの方が多くあります。
強いて言えばTOEIC(英会話能力)が高いと良いです。海外勤務のチャンスがあります。
TOEIC300点台でも海外に行かされ、英語がペラペラになって帰ってくる人も多いので、あまり心配ありません。
英語に自信がない人や海外勤務のリアルな情報を知りたい人には、海外在住の日本人講師がいる英会話スクールがおすすめです。詳細は「【日本人講師のメリットが大量発生!?】ワールドトークの評判まとめ」をご覧ください。
製造業(メーカー)で働くメリット
(1)勤続年数長く働ける
製造業は一般的に勤続年数が長いです。まだ年功序列の企業が多く、ある程度までは長く働いた分だけ給料が上がります。また、大企業であれば福利厚生が充実しており、長く働きやすい環境です。
(2)安定した大企業が多い
経営が安定した企業が多くあります。技術のノウハウが蓄積されていたり、経営基盤がしっかりしているため、よほどのことがない限りは簡単に潰れません。
(3)残業が少ない
上述した表から分かるように残業が少ない傾向にあります。大企業の場合、がむしゃらに力技でやっても、経営状況に大きく影響しないからです。
効率化して無駄をなくす方針を掲げている企業が多いです。
(4)海外勤務のチャンスがある
海外に拠点を持つ企業が多く、海外勤務のチャンスがあります。スキルアップはもちろんのこと、手当もよく、給料が倍になる人もいます。
製造業(メーカー)で働くデメリット
(1)古い体質の企業が多い
創業から長い企業が多く、考え方の古い企業が多くあります。
今は大分減っていますがサービス残業が当たり前だったり、保守的で新しいことにチャレンジできない企業は多いです。
思った以上にアナログな会社が多くあります。
(2)転職が良く思われていない
古い考え方の一つとして、転職が良く思われていないことです。
キャリアアップには転職が当たり前になっている昨今ですが、製造業にはそんな風潮はありません。技術をはじめとして、ノウハウの蓄積や継承に時間がかかるからです。「せっかく教えたのにゼロからやり直しじゃん」と思われることが多いです。
転職の際の引き止めはやや強めです。
(3)給与水準が低い
上述しましたが、モノを作るための維持費がかかるため、大きな利益を得ることが難しく、支払える給料は少なくなります。
(4)スキルアップが小さい
会社独自の技術や仕組みを覚えることが多く、特に専門スキルは他社で通用しないことが多々あります。そのため、一般的なコミュニケーションや折衝、調整、課題解決のようなスキルを身につけることが重要です。
まとめ【自分のありたい姿を明確にすることが大事】
給料はもちろん大事ですが、転職するには自分がどうなりたいかを明確にすることが大事です。業界や業種を変えるだけで給料が高くなることは確実にあります。
ただし、給料が高い仕事はそれだけの価値創出をしなければならないので、相応の対価を支払うことになります。
自分を安売りしていないかを疑うことは確実にやるべきですが、私はワークライフバランスも大事にしてほしいと思っています。
自分のありたい姿を見据えて、行動していきましょう。自己分析については「【全社会人におすすめ】自己分析をする意味とやり方」の記事をご参照ください。
一緒に豊かな人生を目指しましょう。
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